職人と売人

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こんにちは、風呂めぐみです。ご縁のある皆さま、いつもありがとうございます。高松でソーシャルビジネスのプラットホーム、コワーキングスペース・ガイニーを運営させていただいています。コワーキングスペースという提供させていただいている設備の特徴から、起業時の初期投資費用をおさえられるため、何かをはじめたい方の利用も多く、相談にのることがあります。セルフブランディングのお手伝いをさせていただいています。

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今日は職人と売人について、先日とある方と色々と話していて、その方はどちらかというと職人筋の方なのですが、作る事だけに専念できる環境にいらっしゃる事を少しうらやましく思いつつ、話をさせていただいて、少し思うところを記しておこうかなと思いました。

clog maker
photo:

職人と言って、私の中で思い浮かぶのは、ズバリ「靴職人」なんでかわかりませんが、靴職人さんがイメージです。皆さんのイメージはどんな方ですか?それはさておき、私が仕事を経験してきたなかで、とある製造工場で働いていた頃に話はさかのぼるのですが、工場で生産したものを販売して利益を得るというビジネスモデルだったその工場にはすごくまじめな工場長さんがいらっしゃいました。毎日生産される商品の原価計算に加えて、全体の生産率アップの仕掛けをしたり、色々とためされていらっしゃいました。計算のとても苦手な私も、生産グループの成績表等を電卓で計算したりして、こうやって物の値段がきまるのかー、とすごく勉強させていただきました。ところが、いくら生産しても市場で売れなければ作っても商品はたまっていくばかり、いわゆるお金をそこに積んでいるのと一緒で、在庫になってしまいます。市場に出しても世の中には、相場というものがあるので、相場より値段が高い、低い、と値踏みされます。相場より高いものはそれなりに理由があって、その理由をお客さんに呑み込んでいただく時のために売人がいるのではないでしょうか?

売人はその商品ができるまでの工程や、原材料等の事も詳しくないと説明できません。市場に出すと反応を直に受ける売人は、その商品についての相場感覚にも敏感でないといけません。それを工場に持ち帰って、生産会議をしてということの繰り返しをして、世の中に受け入れやすい商品を提供できるよう努力していました。

しかし、、、世の中には物があふれている。代替えのきく商品ならば、安い方を選択してしまう世の中なんですよね。競争社会ですから、作ったものにさほど違いがなければ、ありふれた商品は安い方を選択されてしまします。特に今の世の中輸入品が入って来るとなおさら、コストの安い輸入品と勝負、、、なんてできたもんじゃない。国内でいくら真面目に生産したところで、人件費が高くその分コストにはねあがってしまう商品であれば真面目に作ろうが、安い方を選択されてしまうのです。そこで、何か商品に特徴が必要となってくるのですが、そこでしか生産できないもの、まだ市場にでてなくて、しかも必要なもの、を開発すると、それでしばらくは食べていけたりします。

いやはや、話がだいぶんそれましたが、先日話していた方との話の内容は、値段の事で話をしていたのです。たとえば、靴職人が靴をつくるのに、どんなオーダーがくるかわからない、世界にあまりないとても貴重で高い皮を使った靴のオーダーかもわからないのに、仕事に値段なんてつけられません。とおっしゃられていたので、いやいや、それにしても世の中には「相場」というものがあって、原材料はともかく、値段がないとお客さんがいてその値段を基準とした交渉もできないから、値段の掲示は必要だー。と話しておりました。ご自分で営業(売人)じゃない方には想像がつきにくい事かもわかりませんが、価格がないものを売れといわれても、売れませんし、いったいいくらなものか基準がわからなければ買いにくい。靴の製造する作業代金はこれぐらいですが、原材料によって販売価格は変わります。と交渉するにも、基準の値段はとても大切。というお話でした。チャンチャン

 

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